ヒトパピローマウイルス感染症とは
- ヒトパピローマウイルス(HPV)は、主に性行為によって感染するウイルスです。
- ごくありふれたウイルスで性行為を経験する年頃になれば、男女を問わず多くの人が感染する可能性があります。
- ウイルスの遺伝子型は、200種類以上が知られており、そのほとんどは問題を起こしません。しかし、その一部には発がん性が認められ、女性の子宮頸部(子宮の入り口部分)に感染すると子宮頸がんに移行する場合があります。
- その他、中咽頭がん、肛門がん、膣がん、外陰がん、陰茎がん、尖圭コンジローマなどの疾患の原因になることが分かっています。
男性のHPVワクチン接種の意義
HPVワクチンは、男女に接種が可能です。
- HPV感染は、性行為によって人を介して感染を繰り返すため、ワクチンの接種により感染の拡がりを抑えることができます。
- 接種によりHPVが原因となる男性の病気(陰茎がん、尖圭コンジローマなど)の予防だけでなく、パートナー間での感染を防ぐことで大切な相手の健康と命を守ることにも繋がります。
- 現在、男性を定期接種の対象に加えることについて厚生労働省で検討されています。
男性が接種できるワクチンと接種方法
- 現在、 国内で男性への接種が承認されているHPVワクチンは、4価ワクチン(ガーダシル)のみです。
- ワクチンは、9歳以上(標準接種:小学6年生)の者を対象に合計3回の接種を行います。
- ワクチン接種スケジュール:初回接種から2ヵ月後および6ヵ月後に追加接種
接種費用
- 現在、男性のHPVワクチン接種については、予防接種法に定められておらず、個人の判断により発症予防として接種する「任意接種」となります。
- 接種費用は全額自己負担となります。接種費用・予約の有無・診療時間などにつきましては、直接医療機関へお問い合わせください。
接種医療機関について
- 男性へのワクチン接種は、「任意接種」に該当することから、接種を希望される場合には医療機関へ直接お問い合わせください。
- 予防接種を実施している医療機関は、厚生労働省「医療情報ネット(ナビイ)」で検索することができます。
※表示された医療機関を受診される前に、念のため予防接種を実施しているかお問い合わせください。
医療情報ネット(ナビイ)
<検索方法>
- 医療情報ネット(ナビイ)>「医療機関を探す」>「じっくり探す」の「他の項目で探す」>医療機能の「予防接種」にチェックを入れた上で「決定」>予防接種の種類や場所など希望する条件を選択して検索する
接種に関する注意事項
- 予防接種による効果や副反応について、十分理解した上で接種の判断をしてくだい。
- 詳細については、厚生労働省ホームページ「HPVワクチンに関するQ&A」よりご確認ください。
- 接種後に体調の変化や気になる症状が現れたら、まずは接種を行った医療機関の医師にご相談ください。
任意接種における健康被害救済について
- 「任意接種」でワクチン接種を行い、副作用による健康被害が生じた場合には、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法(PMDA法)に基づく「医薬品副作用被害救済制度」による救済の請求を行うこととなります。
- 詳細については、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)のホームページ「医薬品副作用被害救済制度」をご確認ください。
HPVワクチンに関する相談先
- HPVワクチンを含む予防接種、インフルエンザ、性感染症、その他感染症全般についての相談
→厚生労働省感染症・予防接種相談窓口(0120-995-956)平日9時〜17時
- 茨城県の相談窓口
→保健医療部疾病対策課予防グループ(029-301-3219)平日8時30分〜17時15分