もくぞうかんのんぼさつりゅうぞう
県指定文化財 彫刻 No.2
寄木造り。欅の木で造られ、目には玉眼が使われており、面長で目鼻立ちを小振りにあらわし、重たげで太くうねりのある衣文を刻むなど南北朝から室町時代初期の様式を表し、左手には蓮華を持っています。
近年の修理の際に、像内に墨書銘があることが確認され、延文元(1356)年、結城8代直光の発願によって関東大仏師安路法橋院祥房が制作したことがわかりました。また、本尊の像内には慶長18(1613)年に修理された時の墨書と銘札が納められており、玉眼、手足などが修理されたこともわかりました。
人手の観音様として親しまれている本像は、もともと小塙人手町にあった観音院に安置されていました。しかし、鬼怒川の氾濫により近世になって観音町の観音堂(大輪寺の境外仏堂)に移され、その後、大輪寺の本堂に安置されていました。現在は、大輪寺の境内に再建された観音堂に安置されています。
指定年月日 | 平成7年1月23日 |
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所在地 | 結城市結城1139(戸野町) |
所有者 | 宗教法人大輪寺 |
製作年月日 | 室町時代(延文元年1356年) |
大きさ | 像高100センチメートル余り |
員数 | 1躯 |