既設の給水装置の再利用をお考えの方へ

 

 家屋の新築や改築等の計画時に,止水栓や水道メーター等既設の給水装置をそのまま使用しての水道工事をご希望の方は,当記事内のことに留意した上でお申込みください。

 

 1 はじめに

 2 当市の対応について

 3 ポリエチレン一層管について

 4 鉛管について

 

 

1 はじめに

 近年,敷設されている給水管は,ポリエチレン2層管や耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管(HIVP管)が主流となっています。

 当市においては,管理上の観点から水道本管(以下,「配水管」)と宅地内の第1止水栓まではポリエチレン2層管を使用し,かつ直線配置するよう求めています。

 ですが,平成7年度頃までの施工分では「ポリエチレン1層管」が,平成2年以前までの施行分では「鉛製給水管(以下,「鉛管」)」が使用されている場合があります。

 これらをそのまま使用する場合,給水管の新規引込工事に関する費用が加算されないというメリットはありますが,以下の通りデメリットが発生することがありますのでご注意ください

 また,すでに既設の給水装置を再利用されているご家庭に対しましては,水質や水の使用において直ちに問題がないとしても,状況を確認のうえで該当すると思われる場合はお早目に交換されることをお勧めします。

 *交換に関する費用は使用者の負担となります。

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2 当市の対応について

 当市においては,「1 はじめに」の理由により給水装置工事申込時などの際において,必要に応じて既設給水装置の布設替えについてお勧めしています。

 公道部分のポリエチレン1層管や鉛管については,配水管の布設替えの際に,宅地内の第1止水栓までポリエチレン2層管に取り替えています。

 給水管の漏水修理の際は,可能な限り布設替えを行っていますが,現場の状況により取替えることができない場合もあります。

 鉛管が使われているか否かにつきましては,水道料金お客様センター窓口までご来庁ください。資料が残っている場合はご回答が可能です。

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3 ポリエチレン1層管について

 物理的劣化したポリエチレン1層管を使用している場合,ご使用中の水道がいきなり出なくなることがあります

 ポリエチレン1層管は,その構造上,内面剥離(*1)による水の流量低下などの問題が起こることがあります。この場合,水道メーターのストレーナーに付着した剥離物の除去作業が必要となりますので,結城市水道料金お客様センターにお問い合わせください。

 内面剥離の原因となる剥離物は,ご使用中の給水管そのものですから,この現象の根本的かつ確実な解決方法は給水管の布設替えのみになります。(下部写真参照)

 なお,このポリエチレン1層管の問題を元に,開発されたポリエチレン2層管は改良されていますので,この現象は現在まで発生報告はありません。  

 剥離物の例1

  (*1)昭和52年頃より布設後数年以上経過した埋設配管の内面に水泡が発生し,稀な例として薄皮を剥いだような剥離現象に至るという問題(水道用ポリエチレン管2層管開発経緯,日本ポリエチレンパイプシステム技術資料No.95-01,H28.3,p.1より抜粋)。剥離現象を起こすと,宅内への水道水の流れにより剥離物が水道メーターのストレーナー部に付着し,使用水量及び水圧に著しく悪影響を及ぼす。

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4 鉛管について

 鉛管を使用されているご家庭では、4~5時間以上水道を使用しなかった場合、使い始めの水(滞留水)に鉛が溶出し、一時的に水質基準を超えることがあります

 鉛管は,安価で曲げやすく切断や接合が容易であることから,水道が普及し始めた頃から近年まで給水管材料として全国的に使用されてきました。

 しかし,鉛管は他の給水管に比べ耐久性が弱く,漏水の発生が多いことから,新しい配管材料の開発に伴い,次第に使用されなくなりました。また,水道の安全性に対する観点から,平成元年にはライニング(被覆)されていない鉛管を新たに使用することが禁止されました(*2)。

 従って,平成2年以前に建てられ,その後改築などをしていない建物,あるいは改築をしても給水管を部分的に改造した場合などにおいては,鉛管が残っている可能性があるということになります。

 国が定める水道水の鉛濃度の基準は,生涯にわたり継続して摂取しても,健康に影響を与えないように安全性を十分考慮し,平成15年4月1日に「1リットルあたり 0.01ミリグラム以下」に水質基準が強化されました。

 人間が摂取する鉛の80パーセント以上は食物や大気などから摂取しているとも言われており,水道水の影響は少ないとされていますが,現在の基準はさらに安全性を高めるために世界基準に合わせたものです。このため,鉛管は通常の使用状態においては,現在の水質基準以下であり,健康上心配はないとされています。

 ただし,長時間留守にした後や,朝一番の水は一時的に鉛濃度が高くなることが考えられますから,ご使用の際にバケツ一杯程度を飲み水以外(トイレや洗濯など)にご使用していただくことで,より安心してご利用になれます。

 

(*2)通知の概要は以下の通りです。

平成元年6月 給水管等に係る衛生対策の通知

  新しい給水管を布設するに際しては,鉛溶出による問題の生じない管材料を使用すること。

  配水管の更新を行う場合等には,それに付随する鉛管を鉛溶出による問題の生じない管材に布設替えするよう努めること。

平成13年7月 給水管等に係る衛生対策についての通知

  鉛管の布設替えの促進及びPH調整の実施に努めること。

  水道利用者に対し水道水中の鉛に関する情報の提供を行うこと。

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このページの内容に関するお問い合わせ先

水道課

〒307-8501 茨城県結城市中央町二丁目3番地 庁舎3階

電話番号:0296-34-1611

ファクス番号:0296-34-1617

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  • 2018年5月28日
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