結城南中学校区新設校基本構想・基本計画について

結城南中学校区新設校基本構想・基本計画について(令和5年3月)

 結城南中学校区新設校推進委員会においてアンケート調査や中間報告説明会、パブリックコメントを経て「結城南中学校区新設校基本構想・基本計画」を策定しました。

はじめに

 令和4年6月に「結城南中学校区新設校推進委員会」を立ち上げ、新設小学校は集団生活の中で豊かな人間性を築いていく場とするとともに、快適な教育環境の整備に努め、特色のある魅力的な学校とすることを目指して協議してまいりました。その中で新設小学校は結城南中学校の敷地内に配置し、中学校と渡り廊下で接続する施設一体型の小中一貫型小学校・中学校とすることに決定しました。
  市内初となる小中一貫校が創立する結城南中学校区は、田園風景が広がり自然環境に恵まれ、歴史的価値の高い結城廃寺跡や香取前遺跡などの文化財を数多く有しており、また、400年以上の歴史を紡いできた山川不動尊が存在し、歴史や文化が薫る地域でもあります。また、地域ボランティアの協力のもと、教育活動の一環として市の特産物である白菜や大豆などを種植から収穫まで子どもたちが自ら行うことで食物への感謝や農業の尊さを学ぶという食育活動を大切にしてきた地域でもあります。
 これらの地域資源や地域の方の思い、歴史や文化など地域の特性を次世代につなげ、子どもたちが地域に愛着と誇りを持ち、日々変化する現代社会で活躍できるよう「生きる力」を育んでいくため、新設小学校は多様な価値観に触れ、向上心や協調性を培い、集団生活の中から豊かな人間関係を築いていく魅力のある場としていきます。

“すべては将来を担う子どもたちのために”

 この言葉を念頭に置き、市が目指す「小中一貫教育」の実施のために必要な施設整備や配置等に関する諸条件を整理し、子どもたちの学びと成長を支える教育の実現を目指し学校整備の基本構想・基本計画を策定しました。

小中一貫教育の方針

子どもたちの学力の向上のために

 5つの小学校が1つになることで適正規模の児童が集い、互いに切磋琢磨し、多様な考え方や能力に触れ、お互いに刺激を受け合いながら、自分自身を磨く機会をつくります。その上で、次に示すような点に力を入れて教育活動を展開し、子どもたちの確かな学びを保障し、学力向上を目指します。

<習熟度別学習の充実>

 児童生徒の理解の程度や技能の習熟度、学習速度、興味関心等に応じて学習内容を系統的に学んでいく教科で、習熟度別学習を取り入れます。これにより、発展的な学びや個別のつまずきに対応し、児童生徒の学習効果を向上させます。当該学年の学習内容をさらに深めたい児童生徒には、発展的な学習や探究的に進める学習の場を設け、より高い目標へ向かう学習意欲の向上を図ります。また、学習内容の理解に課題を抱えている児童生徒には、基礎的・基本的な内容を繰り返し時間をかけて学習する場を設け、全ての児童生徒に確かな学力を身に付けられるようにします。

<乗り入れ授業の充実>

 小中一貫校において、学習指導をより効果的にする指導体制の一つとして、中学校教員による小学校への乗り入れ授業が挙げられます。小学校高学年から特定の教科(外国語科、音楽、図画工作、体育等)において中学校の教員が、専門性を生かした質の高い授業を行うことで児童生徒の興味・関心を高め、自ら学ぶ子どもを育てます。また早い時期から担任以外の多くの教員が関わることで、児童生徒を多角的、多面的に捉えることができ、一人一人のもっている可能性や能力を最大限に伸ばす教育を行います。児童にとっては、顔なじみの教員が中学校進学時に存在することで、心理的安定が高まるといった心理面にも効果があります。

自己肯定感・自己有用感を高め子どもたちの社会性を育むために

<異学年交流>

 本市においては小中連携教育の取組の一つとして、小中学生による交流活動や小中学校の教職員による学びと育ちの連続性を考慮した教育活動を継続的に実施してきました。施設一体型の校舎で生活することにより、小中学生が日常的に学校行事や総合的な学習の時間における活動、給食、部活動等で交流することができます。特に部活動では、小学生から参加できる機会を設けて、子どもたちの自己能力の向上や、技術や技能の伝達、自主的・自発的活動の活性化等を図ります。さらに異学年の児童生徒との交流に加え、広い視野や豊富な経験をもつ地域の方々との交流も積極的に取り入れます。これらの多様な人々との交流を通して、人や社会と関わっていくことで、社会に積極的に関わるための自己肯定感や社会性の基礎となる自己有用感を高め、将来の目標や夢の実現に向け自信をもって取り組んでいく姿勢を育てます。

子どもたちの安心感を高めるために

<支援の充実>

 中学校における生徒指導上、学習指導上の諸問題は、小学校段階から潜在的な問題として関わっていることが多く、9年間の継続した丁寧な取組が、それら問題の未然防止や解消につながると考えます。そこで、小学校と中学校の教職員が児童・生徒指導に関する情報を日常的に共有し、よりきめ細かな指導を行い、また、全ての学年の児童生徒が安心感をもって同じ場に集い、幅広い人間関係を育むことで、いわゆる「中1ギャップ」を軽減することができます。特別支援教育においても、小・中学校の教職員間で支援情報を共有し、学校全体で安心感を高める取組を行います。普通学級では、障害等による学習上又は生活上の困難さに応じて指導内容や指導方法を工夫し、適切な支援を行います。また、通級指導の対象となる児童生徒については、大半の時間を普通学級で過ごしていますが、状況に応じて学習上又は生活上必要とされる支援や困難を改善するための指導を通級指導教室で行います。また、特別支援学級に在籍する児童生徒には障害の状態等に配慮し、寄り添った支援や指導を行います。このように一人一人の教育的ニーズに応じた特別支援教育を行うことで、児童生徒の安心感につなげ、可能性を伸ばします。

具体的な教育内容

子どもたちの郷土愛を育むために

<ふるさと学習の推進>

 学校運営協議会(コミュニティ・スクール)を核として、家庭や地域との連携を密にし「地域とともにある学校」を目指します。学校の教育目標やビジョンを地域の方々と共有し、地域の教育力を学校運営に活かしていくとともに、地域の思いや願いを反映した特色ある教育活動を展開します。
 地域の方々が学校を訪れ、子どもたちの活動の支援をしていただくことや、地域の歴史や伝統文化を伝える教育活動を計画し、参画していただける機会を設けます。これにより学区内にある結城廃寺跡や香取前遺跡などを活用したふるさと学習を推進します。
 小中一貫校としての利点を最大限に活かし、小・中学校の保護者と教職員が協働し、運動会や文化祭などの学校行事に参画したり、PTA主体による読み聞かせなどのボランティア活動や放課後子ども教室などに支援をいただいたりすることで、子どもたち同様、学年を超えた保護者間の交流が生まれ、子育ての悩みや喜びを共有できる組織ができると期待しています。
 また、地域の方の協力と指導により、地域の特産物である白菜や大豆などを種植から収穫まで行う農業体験を実施したり、収穫したものを調理し、みんなで会食したりすることで自然の恵みに感謝する心を育むとともに、食を通した交流活動により地域資源への関心を高める活動を進めます。

子どもたちの国際力を育むために

<外国語活動と英語科の充実>

 ALT(外国語指導助手)や英語専門指導員などと連携して英語の授業以外にも外国語に慣れ親しむ時間を創出します。外国の文化や習慣を学び国際感覚を養うため、外国に住む知人とオンラインで結び、コミュニケーション活動などを活発にします。
 中学校卒業までに生徒全員が英語検定3級以上の取得を目指し、小学校課程では「見る」「聴く」「話す」を意識し、イングリッシュデイや英語シャワーの実施など日常的に英語に触れたり、慣れたりする機会をつくります。中学校課程では受検対策の一環として英検取得に向けた講座などを行います。また、英検補助制度の充実を図り、資格取得に向けて積極的に挑戦する気持ちを支援します。

子どもたちの情報社会への適応力を育むために

<ICT・プログラミング教育の推進>

 ICT(情報通信技術)・プログラミング教育では、児童生徒が主体的に学ぶ情報活用の実践力や、子どもたちが将来直面するであろう難しい課題を解決していくために必要とされる論理的思考力を身に付けることを目指します。ICT機器を適切に活用したり、プログラミングしてロボットやコンピュータに意図した処理を行うように示したりする活動を通して、将来どのような職業にも必要とされる能力である論理的な思考力や問題解決能力などを育むとともに、ますます進展するテクノロジー分野に適応する力を育成します。

外観イメージ

結城南中学校新設校外観イメージ 

開校までのスケジュール

開校までのスケジュール(案)を次のとおり示します。なお、現時点における案であり、今後の検討に伴い変更の可能性があります。

スケジュール

小学校の跡地利用

 「小学校の跡地利用計画」については、中・長期的な視点に立ち、新たに生じる行政需要への対応や多様化、高度化する市民ニーズを考慮し、将来を見通した上で全庁的な組織により策定を進めていきます。なお、具体的な計画の内容については、「学校跡地利用の基本的な考え方」に基づき検討します。

◎学校跡地利用の基本的な考え方(3項目)

1)全市的な行政需要を踏まえた活用

 今後の行政需要や公共施設マネジメントの考え方などを総合的に勘案し、市民全体の利益という観点から有効活用策の実現を図ります。

2)地域住民の利用等、地域ニーズを十分に踏まえた活用

 学校は、地域住民の代々の学びの場として、地域との関わりも深く、地元の核となってきた施設であり、跡地の利活用に当たっては、地域の意向やニーズについて十分配慮した活用方法とします。

3)民間事業者等の活用

 民間事業者等を活用した跡地利用については、市域全体の課題解決や市の重要施策の実現に寄与することに加え、地元の意向も尊重して、市や地域へ与える影響などを十分考慮した上での活用とします。

小学校の跡地利用

結城南中学校区新設校基本構想・基本計画の中間報告について(令和4年12月)

 結城南中学校区新設校推進委員会において、これまでに検討してきた新設校についての基本的な考え方や学校づくりのコンセプトをまとめた内容を中間報告としてお知らせします。

結城南中学校区新設校基本構想・基本計画の中間報告説明会について(令和5年1月)

  結城南中学校を会場として開催した結城南中学校区新設校基本構想・基本計画の中間報告説明会では、多くの皆様のご参加ありがとうございました。
 説明会の実施概要及び質疑応答の内容については、以下PDFファイルよりご覧いただけます。

開催日時・場所

  • 対象地区を分けて実施しますが、説明は同じ内容になりますのでお住まいの地区以外の開催日でも参加できます。
開催日 時間 対象地区 会場
令和5年1月14日(土) 10:00〜11:30

絹川地区

結城南中学校

会議室

令和5年1月14日(土) 13:30〜15:00

上山川地区

令和5年1月16日(月) 18:00〜19:30

全地区

令和5年1月21日(土) 10:00〜11:30

山川地区

令和5年1月21日(土) 13:30〜15:00

江川地区

説明内容

  1. 結城市学校適正配置等に関する方針について
  2. 結城南中学校区新設校基本構想・基本計画(中間報告)について                       資料:結城南中学校区新設校基本構想・基本計画(中間報告) [PDF形式/123.57KB]
  3. 今後のスケジュールについて
  4. 意見交換(質疑応答)

新型コロナウイルス感染症対策を含む連絡事項

  • 車でお越しの際は、教員駐車場またはグラウンドに駐車してください。
  • スリッパや中履きを持参のうえ、防寒対策をお願いいたします。
  • 発熱や体調がすぐれない方はご参加をお控えください。
  • 会場ではマスクの着用・手指の消毒等のご協力をお願いいたします。
  • 新型コロナウイルス感染症の状況により、説明会の延期や人数制限などを行うことがあります。予めご了承ください。 

結城南中学校区新設校に関するアンケート調査(回答期限:令和4年8月31日)

ご協力ありがとうございました。 

 絹川小学校、江川北小学校、江川南小学校、山川小学校、上山川小学校の学区にお住まいの皆様の意見や考え方等をお聞きし、結城南中学校区新設校に関する基本構想・基本計画策定に向けて参考とさせていただきたく、以下の皆様を対象にアンケートを実施しました。

  1. 対象の小学校の全児童
  2. 対象の中学校の全生徒
  3. 対象の小学校・中学校の児童生徒の保護者
  4. 対象の学校区にお住いの方
  5. 対象の小学校・中学校の教職員

このページの内容に関するお問い合わせ先

学校教育課 小学校新設推進係

〒307-8501 茨城県結城市中央町二丁目3番地 庁舎3階

電話番号:0296-34-0376

ファクス番号:0296-32-1999

メールでお問い合わせをする

アンケート

結城市ホームページをより良いサイトにするために、皆さまのご意見・ご感想をお聞かせください。
なお、この欄からのご意見・ご感想には返信できませんのでご了承ください。

Q.このページはお役に立ちましたか?
  • P-8317
  • 2023年4月19日
  • 印刷する