平成22年11月16日,ケニアのナイロビで開催されたユネスコ無形文化遺産保護条約に関する第5回政府間委員会において,結城紬の「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」への記載が決定しました。
世界には,地域に根付く伝統・慣習など文化の多様性を象徴する無形の文化遺産が数多くあります。こうした無形文化遺産は人類にとって重要な文化遺産であり,ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)は国際的な協力体制の確立を目的とした「無形文化遺産の保護条約」を発行しました。条約の締結国はその目録を作成し,『無形文化遺産の代表的な一覧表』に記載提案をすることとなっています。
日本でもこの条約に基づき,2009年から「代表一覧表」への記載の提案を行っており,染織部門では新潟県の「小千谷縮・越後上布」に次いで2番目となります。
結城紬は本市を中心とした鬼怒川流域で生産されている絹織物です。糸つむぎから機織りに至るまでのすべての工程において,手作業による伝統的な技法が守られており,昭和31年には国の重要無形文化財に指定されました。 今回の記載により,古代より受け継がれてきた技術と文化が,世界でも守るべきものと認められました。

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